« 2008年4月 | トップページ | 2008年6月 »

2008年5月25日 (日)

放送禁止作品と著作権

今日は@niftyの運営するお台場のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」で開催された「超ブレイク塾presents 第2回コンテンツ権利勉強会 SamuraiRightS 放送禁止作品と著作権」に行ってきました。

放送禁止作品と著作権 TOKYO CULTURE CULTURE:@nifty
http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_080501187452_1.htm

エンタメロイヤー四宮隆史弁護士や音楽ジャーナリスト津田大介氏を招いた、著作権の将来を考える上で非常に勉強になるイベントでした。また、一般には視聴が難しい放送禁止作品を多く目にすることができ、貴重な経験になったと思います(書いても良いかどうか迷いますが、一部の放送禁止作品は、YouTubeで視聴することができます)。

Housou1

以下、簡単に勉強会の内容を箇条書き的に残しておきたいと思います。

Housou3

第一部 四宮隆史弁護士による基調講演「放送禁止作品から見る法律の考え方」

  • なぜ放送禁止になるのかというと、(1)内部的要因と(2)外部的要因がある。(1)内部的要因とは、当事者間の契約による制限や、内部関係者の自主規制のことである。(2)外部的な要因とは、右翼団体からの圧力(最近でいうと『靖国 YASUKUNI』とか)や、法律による差止のことである。法律による差止の根拠としては、著作権、名誉、プライバシー、肖像権などがある。
  • 法律による差止によって放送禁止となる場合は数としては少ない。法律による差止が一番効果が低いからである。効果が低い理由としては、(1)法律による差止を行うには非常に手続が面倒で時間がかかりすぎるので、被害の拡大を食い止められないからという現実的な理由、そして、(2)著作権法では差止請求権が認められているが、名誉、プライバシー、肖像権には差止請求権が法律上存在しないため、相当な違法性がないと裁判上で差止が認められないから(例として『石に泳ぐ魚』裁判)という理由が挙げられる。
  • 一般的に、裁判は和解で終わるケースが60~70%である。和解の場合、どういう結論になったかは公表されない。エンタメの世界はまだ判決まで至った裁判例が少ないので、弁護士でもこの事件はこうなると判断できないことが多い。
  • 放送法は、放送局に対し、公共の福祉に適合するような放送を行うことを義務づけている。放送局は、その規定に従い、独自のガイドラインによる自主規制を行っている。映倫等の他の自主規制団体も同様である。しかし、それらの自主規制には法的拘束力はない。従って、たとえば自主規制により上映しないと映倫により決定された映画を上映しても違法にならない。ただ、現実的には、全国の映画館は「映倫の自主規制に従う」ということになっているので、上映されることはないことになっているのである。

第二部 パネルディスカッション「スライドで見る放送禁止作品」(パネリスト:四宮隆史弁護士、津田大介氏、天野ミチヒロ氏、コソボックス小西(?)氏)

  1. ウルトラセブン 第12話 「遊星より愛をこめて」
    【理由】「ひばく星人」という怪獣の名前。内容は反核だったが、名前で判断されてしまった。

    (天野氏)『放送禁止映像大全』は自分が「浮浪者」だったからこそ捨て身で書けた。普通は書くと干されるので無理。なお、放送禁止作品の中には、CS等で「本作品では放送当時の表現をそのまま使っています」といった「お断り」を入れた上で放送されているものもある。地上波の方が自主規制は厳しい。
    (四宮氏)地上波の方が自主規制が厳しいのは、法律上、伝播可能性が高いとされているから。逆に、CSやネットは伝播可能性は低いとされている。しかし、今後は逆転していくのではないか。
  2. 怪奇大作戦 第24話 「狂鬼大作戦」
    【理由】刑法39条を悪用して、精神異常を起こす機械を使った殺人事件というテーマだが、封印された正確な理由は不明(脅迫があった?)
  3. レインボーマン 第9話 「タケシを狂わせろ」
    【理由】主人公が薬によって狂わされるという話だが、関係団体から抗議があったため。精神異常者であることを表す目のクマという特有のメーキャップも抗議の対象となった。

    (津田氏)類似の表現は現在でも映画でなされている。映画と地上波では基準が違うのか?
    (四宮氏)テレビの自主規制の方が基準が厳しい。映画を作成する場合、二次利用としてテレビ放送することを考えてテレビ並みの規制を入れることもあるが、あえて二次利用を諦めて作成されるケースもある。
  4. 獣人 雪男
    【理由】「畸形の多い閉鎖的な山の民」という設定が部落問題を想起させるから。
  5. 帰ってきたウルトラマン 第33話 「怪獣使いと少年」 ※非放送禁止作品
    【理由】残酷ないじめや在日問題を描いているから。
  6. 超人バロム・1 ※非放送禁止作品
    【理由】悪役と同じ名前の人からクレームがあったが、和解できている。なお、「この作品はフィクションであり~」というテロップが入るようになったのはこの作品が最初である。
  7. ギフト
    【理由】ドラマで使われた小道具である「バタフライナイフ」を使った殺人事件が起きたから。
  8. 巨人の星 第10話 「日本一の日雇人夫」
    【理由】タイトルの「日雇人夫」が差別用語のため。現在発売されているDVDでは「日本一の父 一徹」に変えられている。
  9. ジョジョの奇妙な冒険 Adventure6 「報復の霧」
    【理由】ホルホースがDIOを裏切ろうとするシーンでDIOが読んでいる本の文字がコーランと同じなので、イスラム教の侮辱にあたるから?

    (津田氏)今回の騒動は特定の個人が大量にマルチポストしていたに過ぎないものを共同通信が過剰に反応したという面もある。実際、イスラム圏ではそれほど問題視していないという声も聞く。今回の件を見るに、ネットによる検証プロセスが発達しつつあるので、これまでは不明確だった自主規制によるプロセスが明確になるのではないかという気もする。そもそも、日本には宗教によるタブーがないので、表現規制はかなり緩やかである。
  10. キャンディキャンディ
    【理由】著作権をめぐる裁判のため。詳細はWikipediaを参照

    (津田氏)原著作者とのトラブルはかなり多いが、クリエイターが自分の作品を我が子のように愛しているからという一面がある。そのことと著作権法の目的である「文化の発展」が対立しているのかもしれない。また、日本の著作権法上、著作者人格権が強すぎるのも問題であるが、著作権法学会等のパブリックな場では、著作者人格権を見直す動きが出ているようである。
    (四宮氏)著作者が著作者人格権を行使した例として「ひこにゃん」があるが、彦根市は契約により著作者人格権の不行使を義務づけていたはず。ただし、そのような不行使特約の有効性については疑問があるので、彦根市ではあえてその点を裁判による明確な判断をせずに回避したのかもしれない。
    (津田氏)ビジネスとして考えると、売れるかどうかもわからないうちからクリエイターに大金を支払う契約を締結することは難しいだろう。しかし、一定の売り上げを上げた作品であれば、事後的にクリエイターにその一部を還元する仕組みがあると良いのではないか。そもそも、クリエイターは、権利云々をやる暇があったら創作に専念したいのかもしれない。

以上

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月18日 (日)

小石川植物園にアヤメを見に行く

今日は会社の同僚の方々と「小石川植物園」にアヤメを見に行ってきました。小石川植物園に行くのは初めてでしたが、とても緑の綺麗なところですね。園内もちょうど良い広さですし、都心のなかにありながら、ちょっとしたピクニックに行くにはもってこいのところですね。それにしても、入園券を売っているのが、植物園の受付ではなく、普通の食料品店みたいなところなのが摩訶不思議でした。

Koishikawa9

とはいえ、アヤメは既に時期が遅れてしまっていたらしく、ほとんど数株しか見られませんでした。アヤメやカキツバタの開花期は5月中旬~下旬だと思っていたのですが、残念です……。代わりに、アヤメと同じ形で黄色い花が綺麗に咲いていました。その場では名前がわからなかったのですが、家に帰って小石川植物園のサイトで調べてみたところ、「キショウブ」という種類のようですね。アヤメやカキツバタの魅力は、茎と葉の緑と花弁の青紫のコントラストだと思うのですが、「キショウブ」も鮮やかな黄色の花弁が鮮やかで素敵でした。

Koishikawa1

Koishikawa2_2

Koishikawa3

小石川植物園はさすがに東大付属の研究施設らしく、それぞれの植物に和名と学名の書かれたプレートがかかっているのが印象的でした。また、「ニュートンのリンゴ」「メンデルのブドウ」という木があって、ニュートンが万有引力の法則を思いつくきっかけになったリンゴの木、メンデルが遺伝の法則を研究したブドウの分株だということです。遺跡や工芸品のような無機物が何百年も残っているのはそれほど驚かないのですが、植物がそれだけ長い期間保存されているということはビックリです。

Koishikawa6

個人的には、小石川植物園といえば、「甘藷先生」こと青木昆陽の逸話と、黒澤明の『赤ひげ』が思い浮かびます。『赤ひげ』は黒澤明のヒューマニズムものの中では一番好きな作品です(チャンバラものでは『椿三十郎』が一番好きです)。今日、小石川植物園に行ったことで、またDVDが観たくなってきました……。

Koishikawa12

2時間ほどのんびり園内を散策した後で、茗荷谷駅に抜ける道の途中にある小さな洋菓子屋さん&カフェ「ドルチェリーア エゴー」でお茶をしてきました。「苺のムース」を頼みましたが、長時間の散歩の後に、苺の爽やかな酸味がとても美味しかったです。

ドルチェリーア エゴー(東京都)のお店情報・地図 - スイーツ部:@nifty
http://sweets.nifty.com/cs/kuchikomi/sweets_spot/listmap/aid_080518948211/img_1/1.htm

次回は、6月の中頃に、アジサイを見に、多摩川台公園に行く予定です。四季折々の花を愛でつつ、東京の史跡・旧跡を見て回るのはとても良い経験になるものですね。7月にはどこに行くかが難しいですが……。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月10日 (土)

パイオニア カロッツェリア ブロガー向け新商品発表会に行く

今日は目黒雅叙園で開催された、パイオニアのカーナビ「カロッツェリア」のブロガー向け新商品発表会に行ってきました。このブロガー向け新商品説明会は、毎年ゴールデンウィーク明けに開催されている「カロッツェリア フォーラム」の一環として行われたもので、流通への公表前に新商品が見られるという貴重な機会なのだそうです。

carrozzeria | カロッツェリア(カーナビ&カーオーディオ総合ブランド)
http://pioneer.jp/carrozzeria/

最初に謝っておかなければいけないのですが、じ、実は僕、自動車を持っていないどころか、自動車免許すら持っていないんです……。「ブロガー向けイベント」ってやつに行ってみたくて、洒落で応募したら当選しちゃったんです。パイオニア様、せっかく招待していただいたのに、こんな僕で本当に申し訳ありません……。で、でも、パイオニア製品は名前のとおりフロンティアスピリットに満ちていて、好きなんです。ホントです。自宅のDVDプレイヤーは今でもDV-S737を使っています。だから、どうか許してください……。

さ、さて、気を取り直して、会は初めに部門の長の方から挨拶をいただき、次にカロッツェリアの新CMを見せていただきました。挨拶のなかで印象に残った言葉は「TRIP to the EDGE」というカロッツェリアブランドのキャッチコピーで、顧客に最先端の技術を届けるという意味と、顧客に陶酔感を与えるという意味のダブルミーニングなのだそうです。業種こそ違え、新しい技術やサービスを提供している会社に勤める身としては、とても参考になる言葉だと思います。

新CMは2種類あり、6月頭からオンエアされるとのことですが、一つは白い大地を動き回る黒い服を着た大勢の人たちが走り回っているところを高々度から俯瞰したもので、カロッツェリアの商品説明に合わせて、一瞬だけ人文字が浮かび上がってはまた消えていくところがとてもカッコ良かったです。

CMを見終わったあとは、会場内に設置されている新商品を自由に見て回れるという流れになりました。サンドウィッチやケーキなどの軽食も用意されていて、とっても得した気分です。話は逸れますが、雅叙園のスイーツはさすがに美味しかったです。抹茶や餡を使った和風のケーキやエクレアが独特でした。

Carrozzeria1_2

まず、フラッグシップモデルの「サイバーナビ」を見てみましたが、さすがに高性能、多機能で、ビックリしました。カーナビをまともに触るのが初めてだったこともありますが、今時は普通の自動車にこんなにも性能の良いコンピュータが搭載されているのだということに驚かされます。子供の頃に見たSFアニメやSFマンガに、コンピュータ内蔵の自動車が出てくるシーンがありましたが、そんな空想上の機械よりも性能が良いんじゃないかと思ってしまいます。惜しむらくは値段の高さで、最上位機種が希望小売価格36万円というのは、さすがにちょっと手が出しにくいのではないかと思います。下手したら中古車が買える値段ですからね……。カーナビを買わない理由第1位は「高いから」だそうですしね。

次に、普及機種の「楽ナビ」を見たのですが、フラッグシップの「サイバーナビ」がとにかく搭載できる機能は全部搭載するという感じのコンセプトであるのに対して、「楽ナビ」は必要な機能をコンパクトにまとめたという感じで、もし僕が車を持っていたら、買うのはこれかなと思います。機能といえば、警察による取り締まりが行われている場所の情報を表示する機能があるのですが、そんなの表示しちゃって良いのか、ちょっと気になります(笑)。一応、公開情報らしいので問題ないのでしょうが、威嚇効果が薄れてしまうんじゃないでしょうかね。

最後に、「エアーナビ」というPNDを見ましたが、今回の説明会ではこの商品に一番惹かれました。PND(Personal Navigation Device)とは、最近流行だという小型カーナビのことで、市場規模が急成長しており年間60万台くらいらしいです。このPND市場にパイオニアが打ってでる秘策がこの「エアーナビ」だそうです。

Carrozzeria2

「エアーナビ」の最大の特徴は、通信モジュールを装備することが可能で、それにより常に最新情報を入手できるということだそうです。地図の更新だけでなく、ガソリンの値段とか、ヤフーと提携することによりヤフーグルメの情報なども入手可能だそうです。また、携帯電話やPCと連携することも可能で、「エアーナビ」専用のポータルサイト「ナビポータル」にマイフォルダを作って、インターネットサーフィンをしていて気になったお店のURLをクリッピングしておいて、あとでそのお店のスポット情報をカーナビに渡すということもできるそうです。ヤフーグルメのようなクチコミサイトとリアルのドライブの結びつけという発想にはやられました。これは素直にスゴイと思います。価格はオープン価格ですが、6~7万円くらいになるのではないかとのことでした。この機能でこの値段は安いと思いますよ。

「エアーナビ」は重さも500gくらいだそうで、持ち運びもしやすそうです。僕は自転車に乗っていてよく道を間違えたりしてしまうので、「エアーナビ」がちょっとしたサイクリングにいくときに使えると便利そうだなと思いました。ただ、バッテリーが1時間くらいしか保たないそうで、サイクリングに携行するのは難しそうです。自転車のダイナモから電力供給したりして、上手く使えるようになったら、かなり「買い」だと思うのですが……。

要するに、「エアーナビ」は大きさや重さやネットとの連携などの設計思想からして非常にポータブルだとおもうのですが、その割にバッテリーの関係から基本的には自動車に据え置き型で使うものであるというところが、何とも中途半端で、かなりもったいないと思います。これでバッテリーが数時間保つようになって、本格的にポータブルで使えるようになると、物凄く便利なのではと思いますね。

あと、「ナビポータル」のマイフォルダには、最大で101件のスポット登録ができるそうなのですが、ちょっと少ないような気もします。登録可能件数を増やせるようになるか、あるいはマイフォルダを一人一つだけでなく、複数作れるようになるとより便利になるのではないかと思いました。好き勝手に色々批判してしまいましたが、自動車を保っていない僕でもそれだけ気になる製品だということです。

ところで、「カロッツェリア」ってどういう意味なのかが気になったのですが、Google先生に質問してみたところ、元々は馬車の製造、修理工房を指すイタリア語で、自動車が馬車に取って代わっている現在では、主に自動車のボディに係わる工房や工場全般を差す言葉なのだそうです。カーナビのブランド名としてはちょっと外れている感じがしないでもないですね。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2008年4月 | トップページ | 2008年6月 »