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2008年6月29日 (日)

多摩川台公園にアジサイを見に行く

昨日は、会社の「カメラ部」の有志の方々と、「多摩川台公園」にアジサイを見に行ってきました。今年は例年よりも梅雨入りが相当に早かったので、もうアジサイが散ってしまっているのではないかと心配していましたが、ギリギリで間に合った感じでした。

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多摩川台公園には、子供の頃によくドングリを採りに行ったりした記憶があります。今回、十数年ぶりに訪れましたが、僕が子供の頃はアジサイはこんなに植わっていなかったのではないかと思いますね。アジサイ園を整備したのは最近なのかもしれません。

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それにしても、アジサイは色彩にバリエーションがあって綺麗ですね。土壌の酸性度によって青くなったり赤くなったりするそうです。下の写真は公園内で最も赤みの強かった花なのですが、一番上の写真の青っぽい花と比べると、同じ種類の花とは思えないくらいです。ちなみに、アジサイの「花」に見える部分は、実は「花びら」ではなくて「がく(萼)」らしいですね。

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公園内を散歩していると、三毛猫に出会いましたので、早速みんなで写真撮影。精悍な顔つきがカッコいいです。

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野良猫みたいですが、餌付けされているのか人に慣れていて、近付いて撮影しても全然逃げませんし、ちょっと触っても無反応です。プライドが高いのか、あまり正面を向いてくれず、いつも「見返り美人」状態でしたが、可愛かったです。

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2時間ほど散歩した後、多摩川駅近くのカフェ「des pacio」でお茶してきました。ダークチェリータルトの甘酸っぱさが散歩疲れの解消にピッタリでした。そういえば、店内の奥のソファーにモデルさんみたいな美人さんが3人もいるなあと思っていたら、実は雑誌取材中のPerfumeだったみたいです。ビックリです。

des pacio(東京都)のお店情報・地図 - スイーツ部:@nifty
http://sweets.nifty.com/cs/kuchikomi/sweets_spot/listmap/aid_080628958539/img_1/1.htm

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写真撮影会もこれで早いものでこれで5回目になりますが、やはり僕もコンパクトデジカメではなく、一眼レフカメラが欲しくなってきました。ボーナスも入りましたし、近いうちに買おうと思っています。「カメラ部」の諸先輩方にアドバイスを色々といただいたのですが、熱い思いを沢山語っていただいたのは良かったのですが、逆にどれが良いのかわからなくなってしまいました(笑)。

そこで、撮影会の帰りに横浜のヨドバシカメラで各社の最新機種を実際に手に取って見てきました。どれも甲乙付けがたいですが、個人的に一番好印象だったのは、OLYMPUSのE-520ですね。一眼レフなのにとても軽くて、取り回しがすごくしやすいと思いました。サイクリングに行くときにも手軽に持って行けそうです。

E-520|デジタル一眼レフカメラ|オリンパスイメージング
http://olympus-imaging.jp/product/dslr/e520/

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2008年6月24日 (火)

クリエイティブ・コモンズ宴に行ってきました

今日は@niftyの運営するお台場のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」で開催された「クリエイティブ・コモンズ宴 ~iSummitナイト~」に行ってきました。今回のイベントは、今年の夏に札幌で開催される「iSummit2008」の前夜祭になります。「iSummit」とは、年に一度、世界中のクリエイティブ・コモンズ関係者やオープンな情報流通を応援する人たちが一堂に会し、最先端のデジタルカルチャーについて多角的に検討する国際会議のことです。iSummitが日本で開催されるのは今年が初めてです。

「クリエイティブ・コモンズ宴 ~iSummitナイト~」 TOKYO CULTURE CULTURE:@nifty
http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_080604188301_1.htm

クリエイティブ・コモンズについて詳しいことをご存じない方は、本家サイトの解説Wikipediaの解説をご参照いただければと思いますが、要は、著作権法上の一部の権利を主張しない、あるいは一定の条件に従えば自由な利用を認めるといったことを通じて、コンテンツの流通を促進しようという運動です。ちなみに、このブログにもクリエイティブ・コモンズを適用してあります(表示-継承 2.1 日本)。このブログのうち、僕が創作し、僕自身が単独で権利を有するコンテンツは全て、誰でも自由にコピペしたり、一部を改変して新しいコンテンツを創作したり、印刷して売ったりすることができます。ただし、その際には必ず、(1)僕の名前をクレジットすること、(2)一部を改変して新しいコンテンツを創作した場合は、その新しいコンテンツをオリジナルである僕のコンテンツと同じ条件(つまり、自由に複製、改変、営利目的利用ができるということ)において公開することが必要になります。

さて、以下、簡単にイベントの模様をレポートしてみたいと思います。

開催時間は19時から22時くらいまで、僕は仕事の都合で20時くらいから参加しました。参加者は40-50名でしたが、僕と同様に遅刻する人も多く、ポツポツと増えていく感じでした。目算の男女比は8:2というところでした。イベントは、クリエイティブ・コモンズを採用したサービスの主催者が登壇して、各サービスにおけるクリエイティブ・コモンズの活用例を実演してみせるというワークショップ形式でした。

僕が参加してから最初のワークショップは、@niftyの「ビデオ共有」とのサービス概要紹介とムービー作成実演、それから「ビデオ共有」が共催している「音景2008」の紹介でした。「ビデオ共有」の利用者には初心者が多いので、なるべくシンプルなサービスになるようにしたとのことです。その結果として、類似の他サービスと比較すると、早くて軽いものになっているとのことでした。実際に300枚の写真と音景で素材用に公開されている音楽を組み合わせてスライドショーを作成する実演を見た感じでは、たしかにムービー作成など一度もしたことのないような素人でも簡単にムービーが作れそうな感じでしたね。

15分ほど参加者同士の交流を図る休憩を挟んだ後、次のワークショップは、web上に「本」のようなメディアを簡単に作れるUGM「BCCS」の紹介でした。通常のブログとの違いとしては、「編集」と「デザイン」を切り口にしているとのことです。たしかに非常に洗練された表現のできそうなサービスだと思いましたが、クリエイティブ・コモンズとのつながりはそこまで高くはないようにも思いました。

再度15分ほどの休憩を挟んだ後、最後のワークショップは、株式会社ロフトワークが開催する「ダウンロード特集」において、ダウンロードする人がその素材を利用するに当たって遵守すべき利用条件としてクリエイティブ・コモンズを利用しているという例の紹介でした。普段の仕事でサービスの利用規約とかを作ったりする機会も多い身としては、この試みは非常に面白いものであると思いました。クリエーターの権利を守りつつ、素材はなるべく自由に使ってもらえるわけで、まさにクリエイティブ・コモンズの理念に合致している素晴らしい活用法だと思います。

イベント概要は以上の通りになりますが、これからはクリエイティブ・コモンズに関する僕の意見を少し述べてみたいと思います。

最初に言明しておきますが、自分のブログにクリエイティブ・コモンズを適用していることからもおわかりいただけるように、僕はクリエイティブ・コモンズの理念には賛成しています。コピーのコストが著しく低下したデジタル時代における新しいコピーライトのあり方を提示する素晴らしい試みの一つであると思っています。しかし、クリエイティブ・コモンズには、GPLも同様ですが、「サイバーコミュニズム」とでもいうべきイデオロギー的な主張がどこか入り交じっているのではないかという懸念があります。その教条的なイデオロギーゆえに、理念としては素晴らしいとしても、現実世界には受け入れられないのではないかという疑問が払拭できないのです。

その疑問とは、端的に言えば、マイクロペイメント(少額でも良いのでファンがクリエイターに支払をすることを想定)が未発達の現状においては、プロのクリエイターが自分の発表するコンテンツにクリエイティブ・コモンズを全面的に採用した場合、結局のところ、生活の糧を得られないのではないかということです(別途契約を締結すれば適切に有償提供も可能だということはもちろん理解しています)。言い換えれば、クリエイティブ・コモンズが広く普及して、誰もがクリエイティブ・コモンズを適用するようになったとして、プロのクリエイターがそれでも食っていくことは可能なのでしょうか?もしそれができないのにクリエイティブ・コモンズが拡大していけば、将来的にはクリエイターはすべてアマチュアレベルに止まらざるを得ないのではないかと思ってしまうのです。それは著作権法第1条に定められた「文化の発展」という理念にも反しているようにも思います。

クリエイターとしては、最低限自分が食べていける収入を得られなければならないと思います。価値観の多様化した現代においては、そのために必要な「お金を出してくれる最低限のファンの集まり」としてのマイクロコミュニティを以前よりも形成しやすくなっているとは思います。しかしながら、クリエイティブ・コモンズがそのようなマイクロコミュニティ形成にどのように貢献できるかが、今の時点では不明確であると思います。

個人的には、クリエイティブ・コモンズの「非営利」条項が、そのようなマイクロコミュニティ形成の阻害要因になっているのではないかと考えています。現状のクリエイティブ・コモンズは、コンテンツの共有という理念に重きを置くあまり、それに反するプロプライエタリな使用を排除すべく「非営利」を適用することが多いと思いますが、それではクリエイターに経済的利益が入る契機を奪ってしまっているのではないかと思うのです。

だから、僕が今あったらいいなと思っているクリエイティブ・コモンズの条件は、「営利利用を認める代わりに、その営利利用から得られた収益から予め定められた料率をクリエイターに支払う」というものです。それを最初から提示しておいて、面倒な契約手続なしでもクリエイターに適切な収入が得られるようになれば良いと思うのです。もちろん実現するには課題が山ほどありますが、そのようなマイクロペイメントの構築に貢献していくことが、クリエイティブ・コモンズ、ひいてはデジタル時代の創作活動の発展に繋がるのではないかと考えています。

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2008年6月15日 (日)

慶応義塾奇術愛好会第45回定期発表会「AUCTION」鑑賞

昨日は、慶応義塾奇術愛好会(Keio Magician's Society、略称KMS)の第45回定期発表会「AUCTION」を鑑賞してきました。本格的なステージマジックを観るのは、昨年のKMS第44回発表会「Bar~Gin Trick」以来ですので約一年ぶりでしたが、実に面白かったです。NHKがFISMを放送しなくなり、一時期のTVの手品ブームが過ぎてしまって、最近はステージマジックを観る機会がメッキリ減ってしまった気がしますね……。僕自身はクロースアップマジック中心ですが、今回の「AUCTION」を観て、特に演出の発想において学ぶべきところも多かったように思います。

「AUCTION」概要
日時:6月14日(土) 18:00~19:40(休憩時間含む)
場所:ヤクルトホール
観客:約400名

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全体的な感想としては、1.マニピュレーションの復権、2.演出におけるデジタル加工技術の進歩、3.「手品」のマージナル化ということを覚えました。

1.マニピュレーションの復権ですが、去年の「Bar~Gin Trick」では全14演目中7つがプロダクションで、ジャグリングやクロースアップやパントマイムなどが5演目でしたので、マニピュレーションは2つしかありませんでした。それに対して、「AUCTION」では、4演目に増えていました。その理由を強引に推測するとは、特にウォンドの演技を観て感じたことですが、最近の「ペン回し」ブームのようなものが背景にあるのかもしれません。

2.演出におけるデジタル加工技術の進歩ですが、いくつかの演目で演技に合わせて編集されたBGMが使われていたり、フィナーレの挨拶にCGで綺麗に作成されたムービーが流されていたりします。これらのデジタル技術は数年前から使われてはいましたが、まだまだ実験的という感じで、まだまだレベルが高いとは言えないものでした。それが、今年の一演目は完成度が非常に高く、大げさに言えば、ステージマジックの演出の新しい可能性を感じました。

3.「手品」のマージナル化とは、僕が現役だった頃の発表会と言えば、オーソドックスな手品が大半で、ジャグリングが例外として入っているという感じでした。ジャグリングが入っていることでさえ、KMSの特徴だと言われていたくらいでした。それが、今年はジャグリングが3つの演目にも分かれていて、ダンスの要素を取り入れた演技もあったりして、「手品」という概念が他のジャンルのエンターテインメントと融合して、新たしい方向に進化しているような気がします。去年も書きましたが、「奇術愛好会」の発表会だから必ず手品を演じなければいけないわけではなく、神秘性・幻想性・非日常感・非現実感のようなものを観客に与えられる舞台であれば、何でも良いと考えています。

さて、以下は個別の演目の感想を簡単に述べてみたいと思います。

一部

1.「Garden」(フラワー)
落ち着いたオーソドックスな演技で、マジックショーの開幕を飾るのにふさわしいと思いました。赤い花をストリーマーに変える演出が美しかったです。それにしても、僕が現役だった頃に比較すると、ギミックがずいぶんと進歩していますねえ……。

2.「Αρχαριοζ」(ボールジャグリング)
もはや5ボールが当たり前になっていますね。技術レベルの高まりを実感します。個人的な感想ですが、二部5番のバウンスボールジャグリングと別々の演目に分けなくても良かったのではないかと思います。

3.「もう歌しか聴こえない」(ディスク)
コインの変形の演目で、CD(コンパクトディスク)を使った演技です。今回の発表会の中で一番面白かったです。CDを使ったミリオンなんかをやるだけあって、技術的に高いだけでなく、演技とBGMが完璧にシンクロしているところが素晴らしかったです。BGMとのシンクロとは、たとえばCDの大きさが小さくなるとBGMも音量が小さくなったり、CDの数が増えるとBGMのパートも増えたり、CDの色が変わるとBGMの曲も変わるという感じです。当然、BGMは自作なのでしょうが、そういうBGMを作成できるだけの音楽編集技術はスゴイですね。前々から考えていたことですが、視覚のみに頼る手品というのは奥行きが狭いと思います。視覚だけでなく、聴覚とか触覚とか、他の感覚も使えるような手品が理想だと思っていました。その点、この演技は理想的でした。もう一度生で観てみたいものです。

4.「Jack in the box」(アラカルト)
ステージにゴミ箱が置いてあって、それを使った不思議な演技でした。上半身が透明になる現象が、妙に味があって良かったです。とはいえ、演技時間がもうちょっと長くても良かったようにも思います。

5.「Gekokujo Extacy」(リング)
男女ペアでのリングの演技です。赤いシルクを使って、リングがつながった、外れたということを効果的に表現できていたと思います。とはいえ、二人の交互に行う演技のために、観客がどこを注意して観れば良いかがぼやけてしまうきらいもあるように思います。

6.「Dignite Solitaire」(カード)
オーソドックスな演技で、技術力も高いと思います。ミリオンカードが綺麗で、失礼な言い分ですが、学生さんの演技でカードを沢山出してくるのが不思議に見えた演技は久しぶりです。もう少し構成に奇抜さがあっても良かったかもです。トリネタの噴水カードの出力は相変わらず高いです。

7.「In the mood」(ウォンド)
タキシードを着ている必要性は疑問でしたが、マニピュレーションのレベルは高いです。トリネタとしてアピアリングケーンにつなげる構成は面白かったですね。最近の「ペン回し」ブームに影響されたと思われる演技が一部にありましたが、あまり「ペン回し」っぽさを重視しすぎると、ジャグリングになってしまって、不思議さが消えてしまうのではないかと、旧いOBとしては少し気になります。

8.「四季ノ唄」(和妻)
最近のKMSで恒例となっている二人の演者による和妻です。最初の桜色のホリの色がとても綺麗でしたね。まさに日本の四季というものを実感できたと思います。道具の不具合が残念でしたが、相変わらずの大迫力でした。

二部

1.「諸君、私はクラブが大好きだ」(クラブトスジャグリング)
3人組のクラブトスです。かなり練習しているようで、3人が交互に入れ替わりながらボクシングをしたりするくらいのレベルの高さでした。決めポーズがカッコいいのですが、型が決まっちゃっている感じがあって、拍手しづらい雰囲気があったのがちょっと残念です。

2.「Sereuity from Trussardi」(ワイン)
実にオーソドックスな演技で、ジャグリングの直後の雰囲気を上手く手品に誘導できていたと思います。本物のブドウが出てくるのが面白かったですが、そのブドウを使った演技につなげてくれるとさらに良かったかもです。ワインタワーのためだったのかもしれませんが、テーブルの下に赤い絨毯が敷いてあったので、液体を使った演技があるのかもと思いました。

3.「Dark Chest of Wonders」(マスク)
元となっているルーティーンは、KMSの伝統的なものだと思いますが、演者の意思に反してマスクが制御できなくなる部分がなくなったことで、構成がスッキリしたように思います。マスクの連続チェンジは迫力がありました。最後にサーベルみたいなものを出すのが面白かったですが、それを最後に何かにつなげてくれるとなお良かったかもです。

4.「(ダンスと手品)」(ダンス)
パントマイムとダンスと手品を組み合わせた演技です。何とも言えない魅力がありますね。歯車とBGMがリンクしていたり、ダンスの演技とハートが出てくる手品がつながっていたりと、個々の要素は面白いのですが、それらが単発で終わってしまっているのが残念に思いました。

5.「The Art of Rhythm」(バウンスボールジャグリング)
記憶が定かではないですが、バウンスボールをメインに据えたジャグリングは、KMSの発表会の中でも初めてではないでしょうか。新鮮でとても面白かったです。5ボールのバウンスから、そのまま5ボールカスケードにつなげるところがとても良かったです。7ボールのバウンスもスゴイです。来年は7ボールバウンスからカスケードにつなげてくれることを期待しています。

6.「Teardrops of the Moon ~撞球の調べ~」(四ツ玉)
上述のマニピュレーションの復権を象徴するような非常にテクニカルな演技でした。シェルのローリングやバックアンドフロントなど、まさにマニアとしか言いようがありません。これぞ学生マジックという感じで、思わずにやけてしまいます。途中で不測の事態が起きましたが、裏方がよくカバーしていたと思います。裏方の皆様もおつかれさまでした。

7.「Dove Dance」(ハト)
一番手品らしい演技だったと思います。発表会のオオトリを飾るのに相応しいオーソドックスかつ丁寧な演技だったと思います。また、オーソドックスさのなかに、最初の2羽で派手な素出しを連発するなど、迫力も十分でした。助手の女の子の動きも落ち着いていて良かったと思います。

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2008年6月 1日 (日)

『タロットカード・マジック事典』読了

松田道弘『タロットカード・マジック事典』を読了しました。恥ずかしながら、手品の専門書を読むのは実に久しぶりです。面白そうな本は出版されるたびに買ってはいるのですが、なかなか読む機会がなくて……。

本書は、タロットカード、その中でも「大アルカナ」と言われるタロット占いなどで見かける絵柄の入ったカードのみを使った30数種類のマジックを解説した本です。初心者向けのマジック、本格的に手品をやる人向けのマジック、エキスパート・マジシャン向けのマジックと大きく三部構成になっていますので、幅広い層にオススメできる一冊だと思います。また、タロットの歴史なども解説されていますので、読み物としても面白いです。

個人的に、手品の最も重要な要素は「神秘性」にあると考えています。ですので、重大な何かを暗示していそうな大アルカナの絵柄の呪術的イメージは、手品に似つかわしいと思います。もちろん、あまり演出をやり過ぎて本物の魔法のように見せてしまうのは、マジシャンのマナーとして避けるべきではあると思います。松田道弘さんも本書のなかでそのような忠告をしていますね。

さて、本書のなかで一番気に入った作品は、「3×3マトリックス タロット版」というものです。現象としては、以下のとおりです。縦横3枚ずつ合計9枚の大アルカナをテーブルに並べます。そして、コインを1枚観客に渡し、好きな大アルカナの上に置いてもらいます。それから、観客にこれからやる指示を書いたメモを渡し、そのとおりに行動してもらいます。行動の大枠は、大アルカナから別の大アルカナに指定した回数、自由にコインを動かしてもらい、動かし終わったらメモに予め指定された大アルカナを1枚取りのけていくというものです。そうやっていくと、最後に1枚だけ大アルカナが残りますが、それがメモに予言されているのです。

コインを動かすのはあくまで観客の自由意思であるのに、メモの予言が次第に実現していくところが非常に神秘的で優れたトリックだと思います。ただ、タイトルに「タロット版」とあるとおり、このトリックはタロットカードでなければできないという性質のものではありません。本書にもクレジットがされていますが、松山光伸『セルフワーキング・マジック事典』にはトランプで演じるバージョンや、世界地図を使って国際指名手配犯を追い詰める演出などが解説されています。同書によれば、元ネタは、マーチン・ガードナーがサイエンティフィック・アメリカンで取り上げたものだそうです。

このように、本書は、『タロットカード・マジック事典』というタイトルではありますが、実はタロットカードでなければできない作品はほとんどなく、大半はトランプやその他の手段で代替可能なセルフワーキング・トリックだったり数理トリックだったりします。むしろ、既存のトリックのタロットカードを使った演出集という趣の本なのです。本書を購入しようと思われている方は、その点に気を付けられた方が良いと思います。本書を読むと、手品で大切なのはやはり技法ではなくて演出なのだなあと実感します(もちろん、ベースとして技法は重要ですが)。

たとえば、"Torn and Restored Card"にしても、神秘性ということを考えると、トランプでやるよりも大アルカナでやった方が効果的だったりするかもしれません。Wikipediaによると、逆位置の「死神」には「死からの復活」という意味があるようです。としたら、最初に逆位置の「死神」をフォースして、それから"Torn and Restored Card"につなげるなんてアイディアが使えるかもしれませんね。本書を読んで、久しぶりに手品の演出について自分なりのアイディアを考えみています。誰に見せるというわけでもないのですが、なかなか楽しいものです。

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