「Blog Action Day Night」に行く
今日はお台場のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」で開催された、ニフティ株式会社主催の「Blog Action Day Night」に参加してきました。「Blog Action Day」とは、世界中のブロガーが、年に一度、同じ日に同じテーマについて記事を書くことにより、インターネット上でそのテーマについての議論がなされるきっかけを創ることを目的としたイベントだそうです。今年のテーマは「貧困」です。
Blog Action Day Night
http://www.cocolog-nifty.com/campaign/badn/
「Blog Action Day Night」は、世界銀行、王子ネピア株式会社、SONY、Volvicといった協賛団体の貧困問題への取り組みについてのプレゼンや、シンガーソングライターの「コトリンゴ」さんのミニライブ等、盛り沢山のイベントでした。仕事が終わらなくて、1時間ほど遅刻してしまいましたので、残念ながら前半の世界銀行やネピアのプレゼンを聞くことができませんでした……。ですので、ちょうど休憩を挟んだVolvicの「1L for 10L」やSONYの「EYE SEE」のプレゼンから聞き始めた感じです。それぞれのキャンペーンの詳細は、僕が拙い説明をするよりも、以下のリンク先をご参照いただいた方が良いと思います。
Volvic.co.jp|1? for 10?
http://www.volvic.co.jp/1Lfor10L/top.html
Sony Japan|スペシャルコンテンツ|コンテンツリスト|EYE SEE III
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/Environment/ForTheNextGeneration/contentslist/eyeseeIII/
ひとくちに「貧困」と言っても、先進国の内部における所得格差である「ワーキングプア」や、世界的な南北格差の究極型である「絶対的貧困」から、物質的豊かさの対比としての「心の貧しさ」まで、非常に幅広い問題であると思います。今日のイベントは(少なくとも僕の参加した後半は)、基本的には南北格差としての貧困の解消を焦点に当てて、そのためのCSRとしての各企業の取り組みの紹介が中心でした。
上記のVolvicの「1L for 10L」やSONYの「EYE SEE」のようなキャンペーンは、CSRという意味でも、自社ブランドイメージの向上による間接的な利益貢献という意味でも、非常に素晴らしいものであると思います。ただ、やはり営利企業の取り組みであることから、一定の限界があるのではないかと危惧します。その危惧とは、大まか以下の通りです。
営利企業は、限りある経営資源の最適化のための当然の行動として、CSR活動にも効率性を追求すると考えます。つまり、そのキャンペーンをやることにより「自社がCSRに積極的に取り組む先進的な企業である」というブランドイメージ向上の効果を最大限得られる対象にしか取り組まないと思います。その結果として、本当はが今すぐにでも必要であるのに、投資効果が薄いということで見逃されてしまう「隠された貧困」とでも言うべきものが発生してしまうのではないかという危惧です。だから、そのような「隠された貧困」の対策のために、営利企業の活動を補完する形で、公的機関の果たすべき役割は重要であると思うのです。
さて、法律で飯を食っている者の端くれとして、貧困に法律が立ち向かうとしたらば、どのような手段があり得るか、ちょっと考えてみました。
第一に考えたのは、今日のイベントでもプレゼンターのどなたかが言及していましたが、税金をとって、それを財源として貧困対策を行うというものです。上記の公的機関の役割の現実化の一類型であり、課税対象も営利企業の利益から私人の相続まで幅広く設定できるので、公平性も担保しやすいように思います。その反面、国民に当事者性がなくなったり、国が貧困問題を広く取り扱うという「大きな政府」への逆戻りが財政赤字が悪化する現状で適切なのかといった問題点もあるように思います。
第二に考えたのは、このようなアナロジーが適切なのかどうかは判断が難しいのですが、「障害者雇用促進法」により一定以上の規模の営利企業に障害者を一定割合以上雇用すべき法律上の義務を負わせているのと同じように、「貧困対策促進法」といった法律を作って、一定以上の規模の営利企業にその利益の一定割合を貧困対策に費やさなければならないという法律上の義務を負わせるというものです。その具体的な施策については各企業の創意工夫に任せることとすれば、各社は競業他社に負けないよう、より効果的な貧困対策の開発を積極的に行うことになるのではないかと考えます。とはいえ、そのような経営上の負担を経団連が良しとするかといえば甚だ疑問ですし、何より上記の「隠された貧困」問題を回避できないというデメリットもあるように思います。
第三に、これは前々から考えていることなのですが、「トービン税」を導入するということを考えました。「トービン税」とは、国際金融取引に対して課す極めて低率の税のことです。税率は0.01%であっても構いません。それでも、全世界の金融取引高は年間何百兆ドルという規模ですので、数億ドルという税収が一年で得られるのです。これを貧困対策に当てれば良いと思うのです。
トービン税 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%B3%E7%A8%8E
僕は、金融経済と実体経済の乖離こそが南北格差の問題、ひいては世界的な貧困問題の原因となっているのではないかと思っています。最貧国には一日1ドル以下の収入しか得られない人がいる一方で、先進国には投棄マネーで一日何万ドルの利益を上げる人がいます。このような不平等を少しでも解消すること、それこそが貧困対策の急務であり、そのための比較的負担の少ない方法が、トービン税の導入ではないかと考えるのです。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)


最近のコメント